my first using "banana plugs"

 今日の朝、昨日の晩にヨドバシカメラに発注したバナナプラグが届いた。いままでバナナプラグを使った試しはない。

 いま使っているスピーカーケーブル「Van Den Hul M.C.D 352 Hybrit」の音を僕は気に入っている。だが、ケーブルの銀線の径が太く、プリメインアンプのUDA-1とラウドスピーカーのJBL4312MⅡのスピーカーコード端子の径に合わないのだ。これまでは無理矢理UDA-1と4312MⅡの端子の狭い穴に捻じ込んで音を出してきたが、仕事机を従来よりも大きなモノに入れ替えたため、いま各ユニットの位置を頻繁に動かしてはベターなポジションはどこかを探っている状況だ。だから各端子にしっかりと留められていないケーブルがセッティングの最中に外れることがまま発生した。そこに、バナナプラグの必要性が生じたのだ。

 スピーカー1セット分が必要だったので、4本1組のバナナプラグをふたつ購入した。さすがにバナナプラグはリアル店舗で試聴してから判断して買うことができない。よって状況と用途に合っており、かつ使用者のリヴューでの評価の高さを判断材料として選んだ。各サイトでのこのバナナプラグの評価はあまり芳しくない。良く言えば、可もなく不可もなく、と言ったところか。こうなれば音質の良し悪しは、賭けだ。

 選んだのは「富士パーツ」なる会社の「BA-774」だ。形状がプラグのもとの部分の途中に開いている穴にスピーカーケーブルを挿し込み、それを後部からスクリューでカシメていくタイプだったのと、その穴が他社の同等品より大きく、7ミリ径のスピーカーケーブルを受け止めてくれるので選択した。全金属製で表面に絶縁体を備えていないため、端子同士や構造上端子から少々はみ出してしまうケーブルの先端同士が通電中に触れると、機材はショートしおじゃんになる。
(つづく)

(承前)
 まず手始めに、アンプにつながっている側のケーブルの先端にこのバナナプラグを付け、ターミナルへ挿し込んでみた。そして、音を出してみた。
 「あらら……」
 出音は、それまで聴いていた音になにやらヴェールをかけたようなさえない音だった。抜けきらない音、とでも言った方がいいのか。そのときの心情は正直、やっちまったかな、だった。でも、仕方ない。こういったことはよくあることだ。
 エージングかな、個体差などの品質かな、性能かな……、とさえない音を聞きながら逡巡した。ええいままよ、と思い直し、スピーカー側のケーブルの先端にもこのバナナプラグをおごった。そして、ターミナルへ挿し込んだ。ケーブルの両端が同じ条件になったのだから、すこしはマシになるだろうと思いつつ。
(つづく)