JBL vol.2

 JBLの中古スピーカーを新たに購入した。またまた、浪費である。散財といった方が良いのか。何はともあれ「穀潰」には違いない。

 HP6Bという製品名で、以前から持っているJ216PROの音を艶やかにした感じの音質である。
 セルジュ・ゲンズブールの声の、良い意味でのいやらしさがかなり増した。セルジュの吐息や歌い始めのときに息を吸う音などがリアルに響き、ゾクっと、ザワっとさせられる。エロティシズムとはこういうものだ、ということを実感させられる。
 アンプとの相性も良いみたいだ。やはり、山水とJBLは昔組んでいただけあってベストマッチなのだろうか。少なくとも、僕は大好きだ。

 JazzやLatinはJBL独特の粗さがあり現場の空気感を表現するJ216PROで、RockやPopは現場の空気感の代わりに艶を加えたHP6Bで、夜や小音量では落ち着きのある安定した音を出すSONYのSS-86Eで、そして時々気分を変えてBOSEの125WestBoroughで、という使い分けになるのだろうなと今のところ思っている。だが届いたばかりで聴きこんでいないので、まだ何ともいえない。

 良い買い物だった。
 僕が買う物は安物ばかりだが。
 所詮、小市民の道楽である。

 でも、音への浪費、散財が止まらない。
 いや、止まない。