あぁ、夏物をしまわないとね。汗っかきの僕にとってはまだまだ暑いのだけれど。9月も最終週に入り、終われば10月だ。月の表示が2桁になる。歳を重ねるごとに時間の流れは速くなる、と誰かさんが言っていたが、今年は冷夏とあってたしかにそう感じた。普通ならば暑すぎて「早く夏よ終われ」と独り言ちていたはずだ。
――あぁ、いい歌だな。僕がおかれているシチュエイションは「真逆」だけど。
――あぁ、しみる。しみわたるよ。そして、これ。
――もはや何も言うまい。いや、言うことなんて何もない。だから、こんな感じ。
T.F.C.のオリジナルスリーの面々のように歳を重ねてみたいものだ。
そうそう。SS-86Eの音に対する僕の耳のエイジングがいいところまできたみたいだ。この音がリファレンスとなりつつある。でも、この音を聴いていると、昔日の日々についていろいろと思い出してしまうのだ。「それなら、いまさら導入しなくてもいいじゃん」でな感じのツッコミを入れられて当然なのだが、仕方がない。なぜなら、もう一度、いったんは手放してしまったこのSS-86Eの音で音楽を聴きたかったから。だからセンチな思い出はおまけ。いや、背後霊と言った方がいいのかもしれない。
〔つづく〕
〔承前〕
仕事から帰宅して、夕餉にしてから、家仕事をする。しかし、どうにも気分がのらない。「「気分」で仕事が左右されるのはプロフェッショナルではない」というお叱りをいただきそうなものだが、ここに何でも、プロセスも内容も結果も気分に左右されてしまう輩が実存するのだ。僕は「永遠のアマチュア」であり、これからもそう生きていくだろう。三つ子の魂百まで、とはよく言ったものだ。そして、何をかいわんや。
気分転換に、仕事机に組んだスピーカーの位置を反対にする。これだけでも、それぞれのスピーカーから飛び出してくる音の粒の質感が変わってしまう。オカルト的だが、本当のことなのだ。そして、モディファイした音の粒を耳で捉え、聞き流しながら、明日の仕事で使うものを作る。音楽をちゃんと聴きたいのはやまやまだが。
JBL4312MIIとBOSE101ITはお休み中。
〔了(仮)〕