2017.10.14 - finished, maybe

 朝、起き抜けにお薄を点てて喫する。そのあと、食パン1枚に薄切りハム1枚をのせ上から粗挽き胡椒をふり、そしてスライスチーズを重ね、食す。食、パン1枚分で限界、これ以上進まず。シェイカーに豆乳、ソイプロテイン、粉末ブドウ糖、そして抹茶をひと匙入れ、振る。頃合いを見計らって飲む。服薬。仕事へ向かう準備をし、拙宅をでる。

 帰宅すると、不在票が2枚、ドアポストに投入されている。そそくさと着替えを済ませ、ウェブから再配達を各業者に依頼する。「土曜日の午前は受け取れない」と荷主に申し送ったのだが、伝達がうまくいっていなかったようだ。ただ、このようなことは頻繁に起こる。相手先も忙しいのだ。利潤を得るため、生計を立てるため、人びとは皆、この世界のどこかで右往左往しているのだ。致し方ないとあきらめとともにネガティヴな感情をくッと呑みこむ。

 しばらくして、先だってオークションで落札したスピーカーケーブルが届けられる。3,4年前から使って「いいな」と評価しているvan den Hul製の「M.C D 352」を2m×2本だ。これをいまデスクトップで鳴らしているSONY製のSS-86Eとアンプとの間を取り持ってもらおうという魂胆だ。しかし、モノをよく見てみると、僕が以前から使っているM.C D 352とは見た目が違う。以前から持っている方のシールドは不透明なのだが、今回使用しようとしているのはそれが透明なのである。したがってシールドされている中の撚り線がブラウンカラーのシールドを通して見えるのだ。

 「仕様変更したのだろう」と我に言い聞かせ、とりあえずいま繋いでいるBELDEN 8460を外す。BELDENアメリカ仕様のケーブルだ。一方、SS-86EはSONYがヨーロッパで設計生産したスピーカーだ。ならば相性はヨーロッパ仕様の線がいいだろうと想像し今回の仕儀となったわけだが、無知ゆえの疑念を内に孕みつつ8460とM.C D 352とを交換する。そうこうしてセッティングし終え、音を鳴らしてみる。Teenage Fanclub "Here"。

 ??? これほどスピーカーが鳴らす音は変わるものなのかというくらい変化している。BELDEN8460がもっていたエッジがことごとく削り取られ、丸くマイルドな音になっている。音痴の僕でもはっきりと分かる。……長くなりそうだ。あとはオーディオのカテゴリーに書くことにする。

 他にも、仕事先からの資料やらなんやらと届く。これらは、いずれまた項を改めて記録することにする。いまはまだカオスの只中でなにがなんやら整理がつかない。

 夕餉、食パン1枚にベーコン1枚とスライスチーズを1枚をのせたもの。服薬。煙草をのみに換気扇の下へ。今日届いた4つの茶碗の内のひとつにカフェオレを作り、満たす。"lait"が低脂肪乳なので味気なく満足感を満たすにはほど遠いが、かしこい子はしないであろう服薬後の煙草とコーヒーを嗜み、一息つく。Popsicle "Stand Up And Testify"。つづけてPopsicle"Lacquer"。これら2枚あたりで耳があたらしい音に慣れてきた。いわゆる「耳エージング」が進んできたかな、と思う。また、ケーブルも長期間使った形跡がないので、通電されて目を覚ましはじめたのかもしれない。そうか、この音の感じがヨーロピアン・サウンドというやつなのか。

 仙台、敗戦。負けに良いも悪いもないのだが、川崎戦はあまりにも酷い負け方だった。これは後に引きずる。いまの仙台は明らかにJ1レヴェルにない。ゲームは「45分間」ではない。90分+αで構成されるべきものだ。部分的思考に基づくフットボールではなく、全体を俯瞰しつつ闘うフットボールを。勝ち切るフットボールを。簡単ではないことは重々承知の上で、次戦の清水戦の中で仙台が〈改善〉という概念を知っているのを示してほしいと僕は思う。

 午前2時。頭痛がする。相変わらず僕の右足は僕の思惟に寄り添って動こうとしない。左肩が岩のように固まって、痛い。つくづく自分は「欠陥品」だという事実をこうして叩きつけられている。親父よ、すまん。〔了〕