未明過ぎ、台風からの影響がピークだった頃、溜まった世事を少しでも片付けるために、床から起き出して机に向かう。はかどらないが、それをいつものことと意味づけてしまう自分に幻滅する。
台風の夜は上滑りしたまま、止まらない。
この台風が抜けたら少しは秋へと向かっていくのかなと、あり得ぬ妄想をした自分にダメ出しをする。何をもってそんなことを思うのか。分からない。
フィッシュマンズのオリジナル・アルバムは盤ごとに音圧がバラバラで、音像の統一感がなかった。彼らはそれを狙っていたのだろう。今回のリマスター版の発表により、統一感のある音圧でこの頃のフィッシュマンスの代表曲を聴けるようになった。こうして聴いてみると、この一枚は当時出たオリジナル・アルバムではないか、と思ってしまった。このリマスター版は必聴だ。金がないのがつくづく、惜しい。