so i got tired of the work

 仕事と、コインランドリー代をケチって手洗いで洗濯をしたので疲れた。

 本棚とFM/AMチューナーを買った。

 本棚はダークブラウンでウォルナットの分厚い板で組まれたものだ。多量にある本と仕事の資料を整理したかったので大き目の棚を買ったつもりだったのだが、板が厚すぎて収納スペースが小さいのか入れるものが多すぎるのか、本「入れ」にしている押入れに入りきらない本の半分くらいを入れただけですぐに埋まってしまった。この調子だと、あと2棹か3棹必要かもしれない。困った。仕事関係のものは整理して処分しなければならないなと思った。僕は本を処分することができない性格である。
 そして、大きさ的に6畳の部屋には少し存在感がありすぎるかもしれない。だがその反面、その主張しすぎる佇まいもまた良いものである。プティ贅沢気分に浸ることができる。
 痛み分けである。

 FM/AMチューナーはYAMAHAのCS-50というやつで、いつの年代の代物か分からない。チューナーとレコードプレイヤーやテープデッキが接続できるアンプが一緒になっているタイプで、おそらく家庭用、普及帯のものだろう。これひとつで何でも聴けます、というやつだ。筐体は木でできている。ケースが木でできているというのは、今の電化製品ではめったにお目にかかれなくなった。
 電源を入れると、チューナーのメーター部分が緑色に光る。60年代から70年代初期の電化製品に良く見られた、あの〈緑色〉だ。その色が僕の思いを擽ってくれる。そして変わっているのが、このチューナーには〈デジタル時計〉が左上に付いていることだ。パタパタ式である。時代を感じる。その佇まいが一瞬で気に入り買ってしまったのであるが。
 1分毎に、小さく「パタリ、パタリ」と音をたてながら小気味良く数字が入れ替わり、時間を示してくれる。その風情がたまらなく良いのである。子どもの頃に見た60年代後半から70年初期、中期の日本の部屋の風景が思い出される。というよりも我が家の風景が脳裏に蘇ってくる。僕の中の〈昭和〉の音だ。ノスタルジー、である。
 当然、現役である。今はジョン・レノンビートルズばかりを当然のように流し続けるJ-WAVEを受信して聴かせてくれている。アンプは、直感で山水のAU-α607DRを避けてLuxmanのL-400を使う。世代的に近いければ相性が良いのではないかと単純に思ったからだ。音はBOSEの125というスピーカーで出している。今時のスピーカーだが、125のキャラクターはFMの音に良く合う。高音を出しすぎず、「キンキン」「シャンシャン」しないからであろう。ピッタリである。

 知らなかったが、今日はアントニオ・カルロス・ジョビンの命日みたいだ。今、FMの番組で小曽根真がそう言っていた。
 ラジオはいいなぁ。テレヴィは絶対にこんな情報を伝えない。特に最近の民放のテレヴィは馬鹿が作り、馬鹿しか見ることができない番組ばかりで辟易する。本当の馬鹿なら良いのだが、中途半端な馬鹿が手がけるから駄目になるのである。

 明日からはSの冬期講習で、ある地方都市に泊まりで仕事である。夏期講習の時にその都市で美味い焼き鳥屋を見つけたので、そこに通って色んな意味での栄養補給をしようと思う。

 でも、何か本当に疲れ切っている感じがする。