mission complete!

 1か月以内で揃ってしまった。僥倖という言葉、概念はまさにこういうことが起きてしまうのを指すのだろうと思ってしまう。自分でもマジックのロジックに囚われてしまった感覚がある。

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 さて、これからどのローテーションでいこうか。それは気分次第。それぞれのキャラクターを知るのは、まだまだこれからなのだし。ただひとつ分かったことは、この4姉妹のなかでジャズに対して造詣が深いのは、A-α9だ。ダブルナンバー組には、なにかしらの猥雑さがない。ジャズを聴くならば、鳴らされる音がざわつくような肌触りくらいがよい。僕が最初に使ったサンスイのアンプ、AU-D707X DECADEが出す音にはそれがあった。その後継に使った607DR607NRAにはそれが少し希薄になっていたな、という記憶もある。

 ミニコンポ・シリーズを構成するアンプにそれを求めるのは酷だと分かっている。時期的にも山水電気が傾き始めた、いや終焉に向かって行こうとし、そして真っ直ぐにそこへ向かっていった頃の製品だからだ。それでも、そんなテイストに近い音のキャラクターをもつのはA-α9だな、といま僕は思っている。でも、A-α7の電源トランス拡張型の音も聴いてみないと、このアンプ群における最終的な答えは出ないような気もする。いわゆる未知のモノへの根拠薄弱で勝手な期待感だ。

 しかし、いい歳して20年も前に発売された機械モノを蒐集してしまう自分が、曖昧模糊とした物悲しさの中にいるのに気付いているにもかかわらず止めないとは、いったい自分が自分で何なんだろうと自分自身に問うて答えの出るはずのない質問を繰り返しているのと同じだ。きっと。〔この項、了〕