〔つづく〕
〔承前〕
ヒトは学ぶという作業を通して何がしかの文化、何がしかの文明、生存システムとしての社会をアップデートしてはきたが、自らの根源的存在理由にかかわる領域においては「学び」を無に帰す。有史以前から今この瞬間のおいて、その性質はなんら変質することはなかった。人の尊厳を無に帰する営みを繰り返すプログラミングされているのが人間という存在の実態であるのは明白だ。
記録から漏れたことを記す。
「西尾産の抹茶を200グラム購入した」「ルイボスティーを飲みはじめた」「右足の自由が徐々に利かなくなってきた」「右側の手足に痺れを感じるようになった」「眼鏡フレームのレンズを、フレームの大きさに合わせて遠近両用と老眼用に分けて入れ替えた」――といったところか。
極東戦線に異常なし。〔了(仮)〕
