waltz for “abby”

 明日の仕事に備えるために、睡眠薬を飲んで眠り、体調を整えようとしているのだが、そうは問屋が卸さないみたいだ。
 頭の真ん中が冴えきっている。

 こんな夜には、さんざん人口に膾炙した曲だが、この曲を部屋の中に解き放つしかないだろう。
 何度繰り返して聴くことになるのだろうか。
 それさえもわからない。

 この曲には、Bill Evansの狂気が隠されているように感じる。
 狂気を、一見それとは感じさせない旋律に翻訳して演奏する、Bill Evans
 僕は彼に嫉妬する。


 今日の一曲:“Waltz For Debby” by Bill Evans Trio