2018.07.31-08.01 chapter 2

 仕事とパソコンが壊れる。
 罰ゲームだな、きっと。たしかに、何も為していないからな。自分。

 次は……、いや次も、選ぶのはThinkPadだな。この「赤ポチ」の使い心地は、いったん慣れてしまうと、ThinkPad以外のマシンに浮気できなくするみたいだ。いやはや、なんともはや。

 ほどなくパソコン復活する。どうもバッテリー周辺が怪しい。設定か、あるいはハードか。または……。設定周辺は無学なのでとんと分からない。ハードに関しても同様である。つまり、単なる「機械音痴」なのである。年代物のラップトップの最近の挙動の根拠がとんと分からない。

 夕方過ぎ、仕事がらみで切羽つまったやり取りを交わす。僕が答案の添削物の〆切日をとんと忘れてしまっていたのだ。連絡をもらい、動揺する。未添削の残りの答案は六枚。先方には五枚、といっておいた。「一枚、一時間前後はかかります」。そうして十一時には添削物をあげた。つぎは添削物の添削データとコメント類をまとめたプリントを先様に送付しなければならない。ラップトップの調子の悪さをなだめすかしつつ、次の一手を考える。

 午後六時から宿の外、ほど近いところにあるコンビニで未知の領域の作業をする。店員さんに訊ねた。「スキャンデータをwifiでラップトップに飛ばせますか」――何が何やら分からないまま、マニュアルを彼女からわたされた。紙データをコンビニのマシンでスキャンしてpdfデータへ返還する方法を、店員さんから渡されたマニュアルから探る。店員さんは、聴いてはみたが、分からない様子。pdf作製モードで作ったデータをポータブルメモリーに書き込んでいけばよいようだ。そこでSDカード32GBを買う。東芝製。二千円+外税。さぁこれで役者は揃った。いざ、作業に入る。だが、どうにもこうにもううまくいかない。

 マニュアルを再びひも解く。「スキャンデータの送付先はUSBメモリーだけです」――やっちまった。ファミマの店内にあるUSBメモリーの中でも最も容量の小さい8GBの一本を追加購入する。千円+税。これで、いいはずなのだ。

 答案の一枚一枚をスキャンしていく。そうして一つのデータファイルにまとめ上げていく。マルチメディアマシンには苦労をかけたが、なんとか答案枚数分のスキャンデータをひとつのファイルデータにまとめ上げた。そしてそれを8GBのUSBメモリーに保存した。答案の数も合っている。あとはホテルの部屋に戻って、このファイルデータを先方に添付・送信するのみ。

 メールに添付する。……容量オーヴァー。先様に事の顛末を説明し、三十分もらって、再度答案をスキャンし直しにファミマへ赴く。今度はデータをまとめず、一答案一データファイルとする。端末操作が多少煩雑にはなるが、致し方がない。三十分ちょい過ぎ、作業終了。再び新品の白い、東芝製のUSBメモリーにデータを書き込む。

 ホテルのフロントで三度、預けておいた鍵を受け取り、部屋に戻ってラップトップを開き、数メールに分けてスキャンデータを添付して、送信。ワードで編集したコメント、アドヴァイスの文面も、同じく、添付。そして送付。

 そのあと、結局のところ、眠剤をあおり小一時間ほど目を瞑る。眠れないほどではないが意識は朝明けに引っ張られていく。本格的に寝なくとも、目を瞑り布団の上にあおむけで呼吸を整えると、睡眠した場合の七割の回復度が得られるそうだ。その知識を役立ててみようとする。

 結局のところ、徹夜で次の日の講義を行ったが。

 そんなものだ。